切り替けた街灯に照らされて
迷滅繰り返す人々の影
ゴムの匂いと空気のしめりけ
静寂と呼ぶには、はなはだ食べん
従って定まらぬ視点星を全て東北に流転
ガガ群がってどうせ無駄だって夢に焼け落ちて後は何もねえ
行き先のない乗車券
至願の終わりの夕景
地球の裏の荒野へ
早く連れてってくれ
夏の庭に犬の骨
シシルイルイの日付
それを奮ずけて明日へ
帰還証園の音符で
血を吐くまでは歌え
放射状北の山背
そこに咲いた花でさえ
暴徳は許されて
僕は舌打ちをしたこの街へ
嫌舌打ちしたのは街の方で
砂場に子供らの神話体系
その一粒言神は宿って
絡まって切れぬ社会制未だに超えて唾を吐きかけ
ガガ塞がって来世唄って不様に燃えて後は何もねえ
獣と人の分岐点
命に賭る銀葉
生死は霊地の巡礼
死ぬには早い凍結
黒道贈いのラブホテル
トワイライト純潔で
言葉足らずの夜明け
キツオンテキな世の果て
それを飲み込んでは無瀬る
血滴にしたたるカーテン
命が今焼け落ちて
シャドウに冬の銀河系
トラックの二台に纏って最月が通り過ぎた
交差点で応答して血を流していた
窓越しにそれを見ていたら命がジリジリと焦げる音を聞いた
スピードと摩擦、火花を散らして
スピードと摩擦、内臓を焦がして
胎内に発射の汽笛
血液は逃避の路線
旅立っては近づいて
離れていくのはどうして
イラダチはなお叫んで
ひび割れた今日の風景
地表に渦がつさくれ
二月は無垢な南北線
スピードと摩擦、内臓を焦がして
