晴れた空の青さだけじゃ もはやかばいきれはしなくて
このままではボロが出ると 黒く染まり色をしまい込んだ
されど黒に身を預けるほどの太ころなどなくて
どちらにせよいさぎよさが求められることを知った
聖者も僕も同様に照らしてくれるのが救いだよ
太陽が照らすあいて選んだらきっと僕に色は与えられない
ただ一つを貫く人行く色にもまみれる人
それぞれ泣けなしのただしさをふりしぼっているのに僕は
白と黒の狭間で今日もみごとなまでの灰の色
涙一つこぼしてみてもいろは教えてはくれない
賢者も空も凡人もそれぞれの色に染まる中
太陽の光まとった君は無色透明に輝いていた
何にも染まらぬように 何にでも溶けるように
心と声との隙間に裸で立ってられるように
黒発：白若どんこうに乗り 何万回目かの里帰り
その道すがら乗り込んできた君に僕は見つかったんだ
すると灰の色の僕を眺め 綺麗と言ったんだ
虹の色をかき混ぜると 同じ色をしていると
聖者の声がこの僕の耳にも聞こえるのは救いだよ
声が届く相手選んだらきっと君と僕は出会えぬまま
何にも染まらぬように 色々から逃げるように
これっぽっちのこの僕に何を選べというのかい
僕にもなれるかな
何か嫌いと言うには何も知らないから
僕にもできるかな
この命の間にすべての色を手に
できるかな
愛さないでめでよう
探らないで探そう
語らないでしゃべろう
歩まないで歩こう
愛さないでめでよう
飾らないで飾ろう
変わらないで変えよう
受けさないで捨てよう
