ほうじょうのめがみのむすめ、いゆりぷか
むすめはふしぎなちからをもっていた
いのれはみのりを、まえばあめを、うたえばたいようを
いのままにあやつることのできるちからがあった
しかしむすめは、すめらぎじょうつきのえきしゃのよげんにより
えきとわざわいをどうじにもたらすものとして
やまおくのがらんへとゆうへいさえ、そのひびをおくっていた
ひのひかりを、くさのいぶきをみることのあたわぬ
かごのとりのようなくらしではあったが
それは、ぶっしんのつくかまえからのむすめのつねであったので
さしてふまんをおぼえることなく、ひびいのり、まい、うたっていた
むすめのまいにより、くにはうえることなくさかえてゆき
ひらでぼんようなひびがこうきゅうにつづくかと思われたあるひのこと
むすめはがらんをおとずれたたびのそうにこいをした
そうは、みどりようるがごときわかぞうであった
しかしわかものは、そうであるがゆえ、そしてたびのとちゅうであるがため
とおりいくくんぷうのようにむすめのもとからさり、やまをおりた
むすめは、なまをうけてはじめてこころをみだし、そうをおもい、こがれてはなげいた
そして
そのなみだはかせんをみだし、あふるるだくりゅうとなり
そのうれいはひをとおさねあつきくもとなり
つぶやくことだまはいなごのぐんとなり、ひとつのくにとごのむらをほろぼした
さらにそのだくりゅうは、さりゆくわかぞうをもみずちりへとかえた
くにをほろぼし、こがれたものをもほろぼしたとしたむすめは
かなしみのあまりみずからもだくりゅうへとそのみをなげた
てんこうが、おさむえがばんじ
ひじょうにふたしかなものになったのはこのときからある