3 (さん) がつの 10 (とう) かづけで ぼくは てんきんして
ちいさなこうがいの このまちで くらした
まえよりも ほんのちょっとだけ ひろいマンションで
としをいつわった ちゅうくらいの おんなと くらした
そのおんなは いつもビスケットをかじっていて
まいばん ぼくにせいこうを もとめてきた
ああ どうして ぼくたちは してしまうんだろう
とおくで いぬがないてる いつものいぬ
パイプベッドがきしんで うるさいのかなあ
そうだ とおい あの日 ゆうぐれのほどうで
ぼくらは てをにぎって みらいだけ みつめていた
そうちょうからのしゅっきんで ぼくはつかれていて
ひるのやすみに おくじょうですこし ねむった
ふりそそぐひざしのなかで ゆめをみる
からだのなかに あの おんなが すみつく ゆめ
ああ こどものこえがする ひるさがり
のどのおくで かわいてく ゆめのにおい
このあおぞらに きえてく しんきろうのよう
ああ どうして ぼくたちは だきあうんだろう
こしのあたりに かんじる おもたいねつ
あらわれては きえてゆく しんきろうのよう
